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第6章 こころとからだのしくみ ・ レッスン6-4

眠るしくみとは?レム睡眠・ノンレム睡眠と、年齢による変化

約5分 ・ 公開日 2026-10-06

このレッスンの問い

長い時間ふとんの中にいれば、そのぶん長く眠れると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

前のレッスンの復習(1問)

本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。

レッスン6-3から

Q1. 前のレッスンの復習です。膀胱に尿が満ちたとき、尿意を自覚するまでの情報の伝わり方として正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 1. 神経を通って脊髄に伝わり、さらに脳へ伝わる
正解です。膀胱から神経を通って脊髄、さらに脳へと伝わり、尿意を自覚していました。

01レム睡眠とノンレム睡眠:約90分の周期

睡眠は、ノンレム睡眠とレム睡眠という、質の異なる2つの状態でできています。

厚生労働省のe-ヘルスネットによると、夢を見るレム睡眠と、大脳を休めるノンレム睡眠が、約90分の周期で入れかわります。レム睡眠の名前は、眠っている間に眼球が素早く動くことから付きました。

眠りは深いノンレム睡眠から始まり、朝方に向けて浅いノンレム睡眠が増えていきます。レム睡眠は、眠りの後半になるほど1回ごとの時間が長くなります。

レム睡眠では全身の筋肉がゆるみ、夢をよく見ます。血圧や脈拍が変動しやすく、からだが目覚めに向けて準備している眠りともいえます。

02眠気のしくみと、年齢による変化

眠りのリズムは、起きている間にたまる「睡眠欲求」と、体内時計が出す「覚醒力」のバランスでつくられます。

いつもの就床時刻の1〜2時間前には、メラトニンというホルモンが出始め、覚醒力が急に下がります。メラトニンは、明るい光の下では分泌が止まります。

睡眠ガイド2023は、加齢とともに、からだに必要な睡眠時間が減るとしています。体内時計も年齢とともに変わり、昼と夜のメリハリが弱くなります。

その結果、日中の活動が減り、昼寝が長くなりがちです。e-ヘルスネットも、睡眠時間、特に深い睡眠は年齢とともに減るとしています。

03高齢者の目安:床上時間を8時間以上にしない

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、高齢者は床上時間が8時間以上にならないことを目安に、必要な睡眠時間を確保するよう勧めています。

床上時間とは、眠っているかどうかに関係なく、寝床にいる時間です。ガイドは、長く床にいても実際に眠れる時間は増えず、寝つきが悪く途中で目覚めやすくなるとしています。

床上時間の目安は、1週間の平均睡眠時間に30分ほどを足した長さです。必要な睡眠時間には個人差があるため、6時間以上を目安に、休めた感覚が得られる長さを探します。

日中の長い昼寝は避け、日光を浴び、体を動かして昼夜のメリハリをつけることも勧められています。睡眠の悩みが続く利用者は、医療職につなぎましょう。

推奨事項理由・ポイント
床上時間が8時間以上にならないことを目安に、必要な睡眠時間を確保する長い床上時間は健康リスクになる。目安は1週間の平均睡眠時間+30分程度
食生活や運動などの生活習慣、寝室の環境を見直して、睡眠休養感を高める睡眠休養感は、睡眠で休養がとれている感覚
日中の長時間の昼寝は避け、活動的に過ごす長い昼寝は夜の良い眠りを妨げる
高齢者の睡眠についての推奨事項(厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」高齢者版をもとに作成)

あなたの場合は?

あなたが寝床に入っている時間と、実際に眠っている時間には、どれくらい差がありますか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 夢を見るレム睡眠と、大脳を休めるノンレム睡眠が約90分周期でくり返される
  2. 加齢で必要な睡眠時間は減り、体内時計の変化で昼夜のメリハリが弱くなる
  3. 睡眠ガイド2023:高齢者は床上時間が8時間以上にならないことを目安に。長い昼寝は避ける

TERMSこのレッスンの用語

レム睡眠REM sleep

眠っている間に眼球が素早く動く睡眠。全身の筋肉がゆるみ、夢をよく見る。

ノンレム睡眠Non-REM sleep

大脳を休める睡眠。睡眠の深さによって段階に分けられる。

床上時間Time in bed

実際に眠っているかどうかに関係なく、寝床に入っている時間。

LESSON 6-4 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. レム睡眠についての説明として、正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 眼球が素早く動き、全身の筋肉がゆるみ、夢をよく見る
正解です。大脳を休める深い眠りはノンレム睡眠で、レム睡眠とは約90分周期で入れかわります。

Q2. 「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が高齢者に勧めている床上時間の目安はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 8時間以上にならないこと
ここがポイントです。長い床上時間は健康リスクになるため、8時間以上にならないことを目安にします。

日常の場面で考える

Q3. あなたは施設の介護職です。入居者のWさんは「眠れないから」と夜8時に床に入り、朝7時まで寝床にいます。昼食後も2時間ほど横になっています。このレッスンの内容に合う関わり方はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. ガイドの考え方をチームで共有し、日中に光を浴びて体を動かす機会を増やす。眠れない悩みが続くことは医療職にも伝える
惜しかった人も大丈夫です。長く床にいても眠れる時間は増えず、長い昼寝は夜の眠りを妨げます。昼夜のメリハリづくりがポイントです。

レッスン6-4はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第6章 こころとからだのしくみ のレッスン一覧
  1. 6-1こころのしくみ
  2. 6-2食べるしくみと飲み込むしくみ
  3. 6-3出すしくみ
  4. 6-4眠るしくみと睡眠の変化
  5. 6-5死を迎えるときのからだとこころ

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出典(2件)
  1. 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月、令和6年9月18日一部修正)
  2. 厚生労働省 e-ヘルスネット「眠りのメカニズム」(三島和夫、2023年1月23日更新)