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全160語介護用語辞典
更新日 2026-10-06
介護用語辞典は、介護福祉士国家試験や介護の現場でよく出てくる用語を、一文の定義でまとめたページです。法令の条文番号も書いています。
01基本の用語
介護福祉士とは、介護福祉士登録を受け、その名称を用いて、専門的知識と技術をもって、心身の障害で日常生活に支障がある人に心身の状況に応じた介護を行い、本人と介護者に介護の指導を行うことを仕事とする人のことです(社会福祉士及び介護福祉士法第2条)。
介護福祉士国家試験とは、介護福祉士として必要な知識と技能について行う国家試験のことで、厚生労働大臣の指定を受けた社会福祉振興・試験センターが実施しています。
11の科目群とは、介護福祉士国家試験の筆記試験の区分のことで、合格するには総得点の基準を満たしたうえで、11の科目群すべてで得点する必要があります。
パート合格とは、介護福祉士国家試験の筆記試験をパートA・B・Cに分け、全体で不合格でも合格基準を満たしたパートを合格とするしくみのことで、合格したパートは翌々年の試験まで受験が免除されます。
実務経験ルートとは、介護の実務経験3年以上に加えて実務者研修を修了することで介護福祉士国家試験の受験資格を得る道すじのことで、実務経験だけでは受験できません。
実務者研修とは、実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受けるために必要な研修のことで、期間は6か月以上、授業は450時間以上で設定されています。
養成施設ルートとは、介護福祉士養成施設を卒業して介護福祉士国家試験の受験資格を得る道すじのことです。
誠実義務とは、介護福祉士が、担当する人が個人の尊厳を保ち、自立した日常生活を営めるよう、常にその人の立場に立って誠実に業務を行わなければならないという義務のことです(社会福祉士及び介護福祉士法第44条の2)。
信用失墜行為の禁止とは、介護福祉士は介護福祉士の信用を傷つけるような行為をしてはならないという決まりのことです(社会福祉士及び介護福祉士法第45条)。
秘密保持義務とは、介護福祉士が正当な理由なく仕事で知った人の秘密を漏らしてはならず、介護福祉士でなくなった後も同じであるという義務のことです(社会福祉士及び介護福祉士法第46条)。
連携とは、介護福祉士が、担当する人の認知症などの心身の状況に応じて福祉サービスなどが総合的かつ適切に提供されるよう、福祉サービス関係者等と協力し合う義務のことです(社会福祉士及び介護福祉士法第47条)。
資質向上の責務とは、介護福祉士が、社会福祉と介護を取り巻く環境の変化に対応するため、介護等の知識と技能の向上に努めなければならないという責務のことです(社会福祉士及び介護福祉士法第47条の2)。
名称独占とは、資格を持たない人がその資格の名称を使うことを法律で禁じるしくみのことで、介護福祉士でない人は介護福祉士という名称を使ってはいけません(社会福祉士及び介護福祉士法第48条)。
介護福祉士登録とは、介護福祉士となる資格を持つ人が介護福祉士登録簿に氏名や生年月日などの登録を受けることで、登録を受けてはじめて介護福祉士になります(社会福祉士及び介護福祉士法第42条)。
業務独占とは、資格を持たない人がその仕事をすること自体を法律で禁じるしくみのことで、医師の医業が代表例であり、介護福祉士は業務独占ではなく名称独占の資格です(医師法第17条、社会福祉士及び介護福祉士法第48条)。
従事日数とは、実務経験ルートの受験資格で数える、雇用契約にもとづき実際に介護等の業務に従事した日数のことで、休暇や欠勤などの日は除き、540日以上が必要です。
合格基準点とは、介護福祉士国家試験で、問題の総得点の60%程度を基準として問題の難易度で補正した点数のことです。
練習テスト(想起練習)とは、本文を見ずに問題に答えて覚えたことを思い出す学習法のことで、2013年のダンロスキーらの研究整理で効果の高い方法と評価されました。
分散学習とは、同じ内容を一度にまとめて学ばず、日をあけて何度か学ぶ方法のことで、2013年のダンロスキーらの研究整理で効果の高い方法と評価されました。
02医療的ケアの用語
喀痰吸引等とは、たんの吸引など、日常生活を営むのに必要な行為で医師の指示のもとに行われるもののうち厚生労働省令で定めるもののことで、介護福祉士の行う介護に含まれます(社会福祉士及び介護福祉士法第2条)。
認定特定行為業務従事者とは、介護福祉士以外の介護職員で、喀痰吸引等研修を修了して都道府県知事から認定証の交付を受け、医師の指示の下で特定行為を行うことを業とすることができる人のことです(社会福祉士及び介護福祉士法附則第10条・第11条)。
登録喀痰吸引等事業者とは、介護福祉士による喀痰吸引等の業務を行うため、事業所ごとに所在地の都道府県知事の登録を受けた事業者のことです(社会福祉士及び介護福祉士法第48条の3・第48条の6)。
喀痰吸引等研修とは、介護職員が認定特定行為業務従事者になるのに必要な知識と技能を身につけるため、都道府県知事またはその登録を受けた登録研修機関が行う研修のことです(社会福祉士及び介護福祉士法附則第11条)。
繊毛運動とは、気管の表面をおおう細かい毛が奥からのどの方へ動き、異物をとらえた粘液を外へ押し出そうとする働きのことです。
嘔吐反射とは、口の奥にある咽頭の壁などが強く刺激されたときに起こる、吐きそうになる反射のことです。
気管カニューレとは、のどに開けられた気管切開部から気管の中に挿入されている管のことで、その内部の喀痰吸引は介護福祉士が医師の指示の下で行える行為の一つです(社会福祉士及び介護福祉士法施行規則第1条)。
胃ろうとは、腹部の外側から胃の内部に栄養を入れるための管を通す小さな穴を作り、その管から栄養剤を入れる方法のことです。
経鼻経管栄養とは、鼻から胃まで細い管を入れて栄養剤を入れる方法のことで、管の先が胃の中に入っていることの確認は医師または看護職員が行います(社会福祉士及び介護福祉士法施行規則第1条)。
ダンピング症候群とは、栄養剤が急速に胃腸に送り込まれた場合に起こる、頻脈や低血圧などの症状のことです。
03人間の尊厳と自立の用語
尊厳の保持とは、介護が必要になってもその人を一人の人として尊重することで、介護保険法は、要介護状態の人が尊厳を保持し、能力に応じ自立した日常生活を営めるようにすることを目的に掲げています(第1条)。
自立支援とは、介護が必要な人が、その有する能力に応じて自立した日常生活を営めるように支えることで、介護保険の給付は可能な限り自宅で自立した生活を送れるよう配慮して行うとされています(介護保険法第2条)。
身体的拘束等とは、利用者の体を縛るなど、利用者の行動を制限する行為のことで、介護施設では本人や他の人の生命・身体を守るため緊急やむを得ない場合を除き、行ってはならないとされています。
身体的拘束等の記録とは、緊急やむを得ず身体的拘束等を行った場合に、その態様と時間、そのときの心身の状況、緊急やむを得ない理由を記録しなければならないという決まりのことです。
ICF(国際生活機能分類)とは、2001年5月の世界保健機関(WHO)総会で採択された人の生活機能と障害の分類で、心身機能・身体構造、活動、参加と、環境因子・個人因子の背景因子が影響し合うととらえます。
日本介護福祉士会倫理綱領とは、1995年11月17日に宣言された介護福祉の専門職としての約束で、利用者本位・自立支援、プライバシーの保護、積極的な連携・協力、利用者ニーズの代弁など7つの項目を掲げています。
緊急やむを得ない場合とは、身体拘束が例外的に認められうる場合のことで、厚生労働省の手引きは、切迫性・非代替性・一時性の3つの要件をすべて満たし、組織で慎重に確認する場合に限るとしています。
ヒヤリ・ハットとは、事故には至らなかったものの、ヒヤリとしたりハッとしたりしたできごとのことで、国のガイドラインは、報告して施設全体で振り返り、事故の未然防止に生かすことを求めています。
標準予防策とは、感染症の有無に関わらず、すべての人の血液、体液、汗を除く分泌物、排泄物、損傷した皮膚、粘膜などを感染の可能性があるとみなして対応する方法で、スタンダード・プリコーションともいいます。
04社会の理解の用語
介護保険とは、加齢による病気などで要介護状態になった人が尊厳を保ち自立した生活を送れるよう、国民の共同連帯の理念にもとづいて保健医療サービスと福祉サービスの給付を行う社会保険制度のことです(介護保険法第1条)。
第1号被保険者とは、介護保険の被保険者のうち、市町村の区域内に住所を持つ65歳以上の人のことです(介護保険法第9条)。
第2号被保険者とは、介護保険の被保険者のうち、市町村の区域内に住所を持つ40歳以上65歳未満の医療保険加入者のことです(介護保険法第9条)。
要介護状態とは、身体上または精神上の障害のために、入浴、排せつ、食事などの日常生活の基本的な動作について、一定期間継続して常時介護が必要と見込まれる状態のことです(介護保険法第7条)。
要支援状態とは、常時介護が必要な状態の軽減や悪化の防止のために特に支援が必要と見込まれる状態、または日常生活に支障があると見込まれる状態で、要介護状態より軽いもののことです(介護保険法第7条)。
要介護認定とは、介護給付を受けたい被保険者が要介護者に当たるかどうかと、その区分について受ける市町村の認定のことで、申請を受けた市町村は訪問調査と主治医の意見をもとに判定します(介護保険法第19条・第27条)。
居宅サービスとは、介護保険で自宅で暮らす人が使うサービスのことで、訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、通所介護、短期入所生活介護、福祉用具貸与などがあります(介護保険法第8条)。
訪問介護とは、介護福祉士などが要介護者の自宅を訪ねて、入浴、排せつ、食事などの介護や日常生活上の世話を行う介護保険のサービスのことです(介護保険法第8条)。
地域包括支援センターとは、地域の住民の心身の健康と生活の安定のために必要な援助を行い、保健医療の向上と福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設のことで、市町村が設置できます(介護保険法第115条の46)。
介護支援専門員(ケアマネジャー)とは、一定の実務経験を持ち、都道府県の実務研修受講試験に合格して実務研修を修了し、都道府県知事の登録を受けた人のことです(介護保険法第69条の2)。
高齢者虐待とは、65歳以上の高齢者に対して養護者または介護施設の職員等が行う、身体的虐待、介護・世話の放棄・放任、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待のことです(高齢者虐待防止法第2条)。
高齢者虐待の通報義務とは、介護施設の職員等が勤め先で職員による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を見つけたときは、速やかに市町村に通報しなければならないという義務のことです(高齢者虐待防止法第21条)。
養護者とは、高齢者虐待防止法で、高齢者を現に養護している人のうち、介護施設の職員等以外の人のことです(第2条)。
障害者総合支援法とは、障害のある人が日常生活と社会生活を総合的に支援されるためのサービスの給付などを定めた法律のことで、正式名は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」です。
特定疾病とは、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病として政令で定められた16の疾病のことで、第2号被保険者は要介護・要支援の原因がこれに当たるときにサービスを使えます(介護保険法第7条第3項第2号、介護保険法施行令第2条)。
利用者負担とは、介護保険のサービスを使ったときに利用者が払う費用のことで、原則は費用の1割、一定以上の所得がある人は2割または3割です。
保険者とは、保険を運営する側のことで、介護保険では市町村と特別区が保険者です(介護保険法第3条)。
認定審査会とは、市町村から通知された調査の結果や主治医の意見をもとに、被保険者が要介護状態に当たるかどうかとその区分を審査・判定し、結果を市町村に通知する機関のことです(介護保険法第27条)。
居宅サービス計画(ケアプラン)とは、居宅要介護者の心身の状況や家族の希望などを考えて、利用するサービスの種類と内容、担当者などを定めた計画のことです(介護保険法第8条第24項)。
支給限度額とは、居宅サービスを使うときに介護保険で使えるサービスの量の上限のことで、要介護度別に定められ、超えた分は全額自己負担になります。
地域包括ケアシステムとは、地域の実情に応じて、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で能力に応じ自立した日常生活を営めるよう、医療、介護、介護予防、住まい、自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制のことです(地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律第2条)。
包括的支援事業とは、地域包括支援センターが行う事業のことで、住民の実情の把握や関係機関との連絡調整などの総合的な支援、虐待の防止など権利擁護のための援助、ケアプランの検証などを通じた包括的・継続的な支援などがあります(介護保険法第115条の45第2項、第115条の46)。
主任介護支援専門員とは、介護支援専門員のうち主任介護支援専門員研修を修了した人のことで、地域包括支援センターには原則として保健師・社会福祉士とともに置かれます(介護保険法施行規則第140条の66)。
成年後見制度とは、精神上の障害により判断する能力が不十分な人について、家庭裁判所の審判で後見人・保佐人・補助人がつき、本人の意思を尊重しながら財産管理や契約などを支える制度のことです(民法第7条・第11条・第15条・第858条)。
任意後見制度とは、本人があらかじめ自分で選んだ任意後見人に、ひとりで決めることが心配になったときに代わりにしてもらいたいことを、契約(任意後見契約)で決めておく制度のことです。
経済的虐待とは、高齢者の財産を不当に処分することその他、高齢者から不当に財産上の利益を得ることで、高齢者虐待防止法が定める虐待の一つです(第2条)。
障害福祉サービスとは、障害者総合支援法第5条が定めるサービスのことで、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、療養介護、生活介護、短期入所、施設入所支援、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、共同生活援助などがあります。
障害支援区分とは、障害者等の障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合を総合的に示す区分のことで、非該当と区分1〜6があり、区分6が支援の度合がもっとも高い区分です(障害者総合支援法第4条第4項)。
同行援護とは、視覚障害により移動に著しい困難がある障害者等の外出に同行し、移動に必要な情報を提供するとともに、移動の援護などを行うサービスのことです(障害者総合支援法第5条第4項)。
有効求人倍率とは、現在有効な求人数(月間有効求人数)を求職者数(月間有効求職者数)で割った数字のことで、2025年6月の介護関係職種は3.87倍、職業計は1.05倍でした。
介護職員等処遇改善加算とは、介護職員の処遇改善のための介護報酬の加算で、2024年6月にそれまでの3種類の加算を4段階に一本化したもののことです。
介護休業とは、労働者が要介護状態にある対象家族を介護するためにする休業のことで、対象家族1人につき3回まで、通算93日まで取れます(育児・介護休業法第2条・第11条)。
介護休暇とは、要介護状態にある対象家族の世話をするための休暇のことで、1年度に5労働日まで、対象家族が2人以上なら10労働日まで取れます(育児・介護休業法第16条の5)。
ヤングケアラーとは、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者のことで、子ども・若者育成支援推進法で国や地方公共団体などが支援に努めるべき対象とされています(同法第2条)。
養介護施設従事者等とは、介護老人福祉施設や居宅サービス事業など、高齢者の介護に関わる施設・事業の業務に従事する人のことで、職場で虐待を受けたと思われる高齢者を見つけたときは市町村への通報義務があります(高齢者虐待防止法第21条)。
虐待の防止のための措置とは、介護老人福祉施設が虐待の発生や再発を防ぐために講じる、委員会の定期的な開催、指針の整備、研修の定期的な実施、担当者の設置の4つの措置のことです(指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準第35条の2)。
05認知症の理解の用語
認知症とは、アルツハイマー病などの神経変性疾患や脳血管疾患などの病気によって、日常生活に支障が出る程度にまで認知機能が低下した状態として政令で定める状態のことです(認知症基本法第2条)。
認知症基本法とは、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らせるよう、認知症施策の基本理念を定め、共生社会の実現を推進することを目的とする法律のことで、正式名は「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」です。
共生社会とは、認知症基本法で、認知症の人を含めた国民一人一人が個性と能力を十分に発揮し、互いに人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力ある社会のことです(第1条)。
軽度認知障害(MCI)とは、もの忘れなどの軽い認知機能の障害はあるものの、日常生活は自立しているため、認知症とは診断されない状態のことです。
生理的なもの忘れとは、年齢相応に起こるもの忘れのことで、人の名前が出てこないなど体験の一部を忘れるものの、忘れた自覚があり、日常生活に支障はありません。
アルツハイマー型認知症とは、脳に異常なたんぱく質がたまり、記憶に関わる海馬から萎縮が始まる認知症のことで、認知症の原因として最も多く、半数以上を占めます。
レビー小体型認知症とは、レビー小体という異常なたんぱく質が脳に現れる認知症のことで、実際にはないものが見える幻視、パーキンソン症状、症状の波が特徴です。
若年性認知症とは、65歳未満で発症した認知症のことです。
中核症状とは、認知症で脳の細胞が死ぬなど脳の働きが低下することによって直接起こる、記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能障害、失語、失行・失認などの認知機能の障害のことです。
行動・心理症状(BPSD)とは、認知症の中核症状に本人の性格や環境、体調などが影響して現れる、妄想・抑うつ・興奮・不眠・幻覚などの症状のことで、対応は環境調整やケアの変更などの非薬物的な対応が第一選択です。
見当識障害とは、今がいつで、ここがどこか、自分と周りの人との関係はどうかといった、自分が置かれている状況がわからなくなる障害のことで、認知症の中核症状の1つです。
パーソン・センタード・ケアとは、認知症の人を一人の「人」として尊重し、その人の立場に立って考え、ケアを行おうとする考え方のことで、1980年代末の英国でトム・キットウッドが提唱しました。
意思決定支援とは、認知症になっても、その有する能力を最大限生かして、日常生活や社会生活に関して自らの意思に基づいた生活を送れるようにするために行う支援のことで、本人の視点に立って行われます。
認知症カフェとは、認知症の人やその家族が、地域の人や専門家と相互に情報を共有し、お互いを理解し合う場のことです。
認知症初期集中支援チームとは、医療と介護の専門職が、家族の相談などにより認知症が疑われる人や認知症の人とその家族を訪問し、初期の支援を包括的・集中的(おおむね6か月)に行い、自立生活をサポートするチームのことです。
認知症地域支援推進員とは、地域包括支援センターや市町村の本庁などに置かれ、医療・介護等の支援ネットワークの構築、認知症対応力向上のための支援、本人や家族への相談支援などを行う人のことです。
06障害の理解の用語
障害者とは、障害者基本法で、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)などの心身の機能の障害があり、障害と社会的障壁によって継続的に日常生活や社会生活に相当な制限を受ける状態にある人のことです(第2条)。
社会的障壁とは、障害のある人にとって日常生活や社会生活を営むうえで障壁となるような、社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもののことです(障害者基本法第2条)。
社会モデルとは、障害のある人が受ける生活の制限は、心身の障害だけが原因ではなく、社会の側にある様々な障壁によって生じるという考え方のことです(障害者権利条約の基本理念)。
医学モデルとは、障害は個人の心身のはたらきの障害によるものだという考え方のことで、社会モデルと対比されます。
合理的配慮とは、障害のある人から社会的障壁を取り除いてほしいという意思の表明があり、負担が過重でないときに行う、必要かつ合理的な配慮のことで、2024年4月1日から事業者にも義務となりました(障害者差別解消法第7条・第8条)。
身体障害者手帳とは、身体障害者福祉法第15条に基づき、別表に掲げる障害があると認められた人に都道府県知事などが交付する手帳のことで、等級は重い側から1級〜6級です。
内部障害とは、心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう・直腸、小腸、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫、肝臓の機能の障害など、体の内側の機能の障害のことで、外見では分かりにくい障害です。
肢体不自由とは、身体障害者福祉法の別表に掲げる障害の1つで、上肢・下肢・体幹の機能の著しい障害などのうち永続するもののことです。
療育手帳とは、児童相談所または知的障害者更生相談所で知的障害と判定された人に交付される手帳のことで、1973年の厚生事務次官通知に基づき、程度は重度(A)とそれ以外(B)に分かれます。
精神障害者保健福祉手帳とは、一定程度の精神障害の状態にあることを認定する手帳のことで、等級は1級〜3級、2年ごとに認定を受けます(精神保健福祉法第45条)。
発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害などの脳機能の障害で、症状が通常低年齢で現れるもののことです(発達障害者支援法第2条)。
障害の受容とは、障害の存在を認め、障害を積極的に受け入れて、あるがままの自分を容認する段階に至ることです。
レスパイトとは、介護する人が介護から一時的に離れて休息や息抜きをすることで、短期入所の利用理由の1つです。
短期入所とは、居宅で介護する人の病気などにより、障害者支援施設などに短期間入所させ、入浴・排せつ・食事の介護などを行う障害福祉サービスのことです(障害者総合支援法第5条第8項)。
07人間関係とコミュニケーションの用語
傾聴とは、相手が何を語り表現しようとしているのかを、注意深く集中して聴くことで、相手に積極的にかかわる行為であることから積極的傾聴とも呼ばれます。
共感的理解とは、相手の話を相手の立場に立ち、相手の気持ちに共感しながら理解しようとすることで、ロジャーズが示した聴き手の3つの態度の一つです。
無条件の肯定的関心とは、相手の話を善悪や好き嫌いの評価を入れずに聴き、なぜそう考えるようになったのか、その背景に肯定的な関心を持つことで、ロジャーズが示した聴き手の態度の一つです。
自己一致とは、聴き手が相手にも自分にも真摯な態度でいることで、話がわかりにくいときはそのままにせず聴き直して確かめることも含まれ、ロジャーズが示した聴き手の態度の一つです。
非言語コミュニケーションとは、表情・視線・姿勢・動作・声の調子や、人との距離、触れることなど、言葉以外の手段で行うコミュニケーションのことです。
パーソナルスペースとは、人が他人との間に保とうとする空間のことで、保つ距離によって決まり、その感じ方は文化によって大きく異なります。
失語症とは、脳の病気によって起こる言葉の障害で、話す・聞く・読む・書くといった言葉を使ったコミュニケーションが難しくなるものです。
中途失聴者とは、人生の途中で聞こえなくなった人のことで、多くは手話ができず、聞こえなくても話せる人が多いため誤解されやすいとされています。
施設サービス計画とは、介護老人福祉施設で介護支援専門員が入所者ごとに作る計画で、総合的な援助の方針、生活全般の解決すべき課題、サービスの目標と達成時期、サービスの内容などを記載し、完結の日から2年間保存されるものです(指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準第12条・第37条)。
08生活支援技術の用語
ボディメカニクスとは、重心・支持基底面・てこ・モーメント・摩擦・慣性などの力学の原理を、人の体の構造に取り入れて応用する技術のことです。
職場における腰痛予防対策指針とは、厚生労働省が示す腰痛予防対策の指針で、平成25年6月の改訂により福祉・医療分野などの介護・看護作業全般が対象となり、介護作業では原則として人力による人の抱上げを行わせないとしています。
誤嚥とは、飲み込む力やせきをする力が弱くなったときなどに、食べ物や飲み物、口の中の汚れや細菌、胃から逆流した液などが誤って気管に入ることです。
誤嚥性肺炎とは、口の中の汚れや細菌、胃から逆流した液などが誤って気管に入り、肺に細菌が入り込んで炎症を起こして発症する肺炎のことです。
嚥下調整食分類2021とは、日本摂食嚥下リハビリテーション学会が示す、飲み込みにくい人向けの食事ととろみの段階分類で、食事はコード0j・0t・1j・2-1・2-2・3・4に分かれ、2013年の初版を2021年に改訂したものです。
清拭とは、体をふいて清潔にすることで、介護老人福祉施設の運営基準は、1週間に2回以上の入浴または清拭を求め、やむを得ない場合には清拭をもって入浴の機会の提供に代えられるとしています。
シャワーキャリーとは、入浴の場面で使う車輪の付いた入浴用のいすのことで、座面が回転するものやリクライニングできるものがあり、すべりやすく狭い浴室で使うため操作手順を守ることが大切です。
心理的虐待とは、脅しや侮辱などの言語や威圧的な態度、無視、嫌がらせ等によって精神的苦痛を与えることで、排泄の失敗などを嘲笑して恥をかかせることや、介助の都合でトイレに行けるのにおむつをあてることが例に挙げられています。
ポータブルトイレとは、ベッドのそばなどに置いて使う移動できる腰掛け式のトイレのことで、ひじ掛けの有無など形や機能が異なるため、本人の起居動作や移乗能力に合ったものを選ぶことが大切です。
整容とは、身なりを整えることで、介護老人福祉施設の運営基準は、離床や着替えとあわせて整容等の介護を適切に行うこと(ユニット型では入居者が行う整容等の行為を支援すること)を求めています。
人生会議(ACP)とは、もしものときのために、望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取組のことで、厚生労働省がACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称として定めたものです。
医療・ケアチームとは、人生の最終段階にある本人の医療・ケアに関わる多専門職種の医療・介護従事者で構成されるチームのことで、在宅や施設では介護支援専門員や介護福祉士等の介護従事者が加わることも想定されています。
09発達と老化の理解の用語
心理社会的発達理論とは、エリクソンが唱えた、人の発達は他者との関わりの中で一生を通じて続き、乳児期から老年期までの8つの段階それぞれに乗り越えたい課題があるとする理論のことです。
統合 対 絶望とは、エリクソンの心理社会的発達理論で65歳からの老年期に置かれた課題で、人生を振り返って満足と誇りを感じられるか、失敗と後悔を感じるかの葛藤のことです。
高齢化率とは、総人口に占める65歳以上人口の割合のことで、令和8年版高齢社会白書によると令和7年10月1日現在で29.4%です。
生理的老化とは、加齢に伴い、からだの各器官を構成する細胞の数が減り、細胞そのものの働きも低下することで進む老化のことで、臓器の働きや予備力・回復力の低下などが起こります。
結晶性知能とは、長年にわたる経験や教育・学習から身につけていく知能のことで、言語能力・理解力・洞察力などを含み、高齢になっても保たれやすいとされます。
流動性知能とは、新しい環境に適応するために新しい情報を獲得し、処理・操作していく知能のことで、処理のスピードや法則を発見する力などを含み、加齢とともに低下しやすいとされます。
脳血管疾患(脳卒中)とは、脳の血管が詰まる脳梗塞と、血管が破れる脳出血・くも膜下出血を含む病気のことで、半身の麻痺や言葉の障害、意識の障害などが起こります。
脱水症とは、体内の水分が足りない状態のことで、高齢者はのどの渇きを感じにくく、軽度では症状が明らかになりにくいのが特徴です。
FASTとは、顔がゆがむ・腕が上がらない・話ができないの3つの症状を確かめ、1つでも当てはまれば脳卒中の可能性があるとしてすぐに救急車を呼ぶよう促す、脳卒中の早期発見のための合言葉のことです。
フレイルとは、高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が高まり、生活機能障害や要介護状態などに陥りやすい状態のことで、身体的・精神心理的・社会的な問題を含み、適切な介入で健常な状態に戻る可逆性があるとされます。
サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少および筋力の低下のことで、歩く・立ち上がるなどの日常生活の基本的な動作に影響し、転倒しやすくなります。
介護予防・日常生活支援総合事業とは、要介護状態等となることの予防や軽減・悪化の防止と、地域における自立した日常生活の支援のため、市町村が地域支援事業として行う事業のことです(介護保険法第115条の45)。
10こころとからだのしくみの用語
欲求階層説とは、心理学者マズローが1943年に示した、人の欲求を生理的欲求・安全・愛情と所属・自尊・自己実現の階層に並べた理論で、主観的で現実を説明しきれないという批判もあります。
自己実現とは、マズローの欲求階層説で頂上に置かれる、自分の持つ可能性を十分に発揮しようとする欲求のことです。
防衛機制とは、フロイトが唱えた、不安を減らして心を守るために無意識のうちに働くしくみのことで、抑圧・反動形成・退行・投影などがあります。
摂食嚥下の5期とは、食べ物を認識してから口を経由して胃に送り込むまでの一連の動作を、先行期・準備期・口腔期・咽頭期・食道期の5段階に分けたものです。
食塊とは、準備期にかみ砕いた食べ物を唾液と混ぜてつくる、まとまりがあって柔らかく、咽頭を通過しやすいひとかたまりの食物のことです。
嚥下反射とは、咽頭期に食塊を咽頭から食道の入り口へ送り込む反射のことで、このとき声門が閉じて気道を守り、誤嚥を防ぎます。
尿道括約筋とは、膀胱の出口を囲む筋肉のことで、ふだんは収縮して尿道を閉じて尿をため、排尿のときにゆるみます。
肛門括約筋とは、肛門を囲む輪状の筋肉のことで、排便のときまで肛門を閉じています。
便秘とは、排便しにくい、排便回数が少ない、便が硬い、または排便後も直腸が空になっていない感覚(残便感)がある状態のことです。
レム睡眠とは、眠っている間に眼球が素早く動く(Rapid Eye Movement)睡眠のことで、全身の筋肉がゆるみ、夢をよく見ます。
ノンレム睡眠とは、大脳を休める睡眠のことで、脳波活動が低下し、睡眠の深さによって段階に分けられます。
床上時間とは、実際に眠っているかどうかに関係なく寝床に入っている時間のことで、厚生労働省の睡眠ガイド2023は高齢者に8時間以上にならないことを目安にするよう勧めています。
キューブラー・ロスの5段階とは、キューブラー・ロスが1969年に示した、人が自分の死を受け入れていく過程を否認・怒り・取引・抑うつ・受容の5段階で表したモデルで、順番は人によって異なり、すべての段階を経験しない人もいます。
死前喘鳴とは、死が近づいたときに、気管の分泌物やのどの筋肉の弛緩によって呼吸の音が大きくなることです。
11介護過程の用語
介護過程とは、利用者が望む生活を実現するために取り組む、科学的思考と実践のプロセスのことで、アセスメント・介護計画の立案・実施・評価で構成されます。
生活課題とは、生活上の困難や支障、本人の望む生活が実現できていない状態など、介護過程で解決を目指す課題のことです。
個別介護計画とは、介護過程の中で介護福祉職が作る、利用者一人ひとりの介護目標と支援内容・方法をまとめた計画のことです。
アセスメントとは、介護過程の最初の段階で、情報収集、情報の分析・解釈・統合、生活課題の抽出を通じて、利用者の生活課題を様々な視点から把握することです。
主観的情報とは、アセスメントで集める情報のうち、利用者の思いや考えのことです。
客観的情報とは、アセスメントで集める情報のうち、観察や記録などから得られる事実としての情報のことです。
長期目標とは、生活課題を解決して最終的に目指す生活状態像を示す介護目標のことで、評価日は6か月から1年程度で設定します。
短期目標とは、長期目標の達成に至るまでの段階的な介護目標のことです。
再アセスメントとは、評価の結果、生活課題が解決された場合などに、新たな生活課題について改めてアセスメントを行うことです。
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