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第1章 介護福祉士とは・試験のしくみ ・ レッスン1-2

介護福祉士の義務は?誠実義務・秘密保持・連携・資質向上

約5分 ・ 公開日 2026-10-06

このレッスンの問い

介護福祉士をやめたあとなら、仕事で知った利用者の秘密を話してもよいと思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

前のレッスンの復習(1問)

本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。

レッスン1-1から

Q1. 前のレッスンの復習です。介護福祉士が「名称独占」の資格であることの意味として、正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 介護福祉士でない人は、介護福祉士という名称を使ってはいけない
正解は「名称を使ってはいけない」です。法律が禁じているのは名乗ることで、介護の仕事そのものではありません(社会福祉士及び介護福祉士法第48条第2項)。

01誠実義務と、信用を傷つける行為の禁止

介護福祉士は、担当する人の立場に立って誠実に仕事をし、介護福祉士の信用を傷つける行為をしてはいけません。

法律の第44条の2は、介護福祉士に誠実義務を定めています。担当する人が個人の尊厳を保ち、自立した日常生活を送れるよう、常にその人の立場に立って誠実に業務を行う義務です。

たとえば、自分でボタンを留めようとしている利用者がいるとします。急いでいるからと全部手伝うのではなく、本人ができる部分を待つ。尊厳と自立を支えるとは、こうした場面の積み重ねです。

第45条は、介護福祉士の信用を傷つけるような行為を禁じています。これを信用失墜行為の禁止と呼びます。

02秘密保持義務は、介護福祉士でなくなった後も続く

介護福祉士は、正当な理由なく仕事で知った人の秘密を漏らしてはならず、介護福祉士でなくなった後も同じです。

第46条は、正当な理由がなく、業務に関して知った人の秘密を漏らすことを禁じています。そして、介護福祉士でなくなった後も同様だと定めています。これが秘密保持義務です。

違反すると、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象です(第50条)。この罪は、告訴がなければ起訴できないと定められています。

第45条や第46条に違反すると、登録の取り消しや、期間を決めた名称の使用停止を命じられることもあります(第42条第2項で準用する第32条第2項)。

03ほかの職種と連携し、学び続ける

介護福祉士は、福祉サービス関係者等と連携を保ち、介護等の知識と技能の向上に努めなければなりません。

第47条第2項は、介護福祉士に連携を求めています。担当する人の認知症などの心身の状況に応じて、福祉サービス等が総合的かつ適切に提供されるよう、関係者との連携を保つ義務です。

第47条の2は、資質向上の責務を定めています。社会福祉と介護を取り巻く環境が変わると、仕事の内容も変わります。それに合わせて、介護等の知識と技能の向上に努めなければなりません。

たとえば、利用者の食事中のむせが増えたと気づいたら、記録して看護職などの関係者に伝える。こうした日々の情報共有が、連携の出発点になります。

義務条文ポイント
誠実義務第44条の2尊厳を保ち、自立した生活を送れるよう、その人の立場に立つ
信用失墜行為の禁止第45条介護福祉士の信用を傷つける行為をしない
秘密保持義務第46条介護福祉士でなくなった後も続く。違反は第50条の罰則の対象
連携第47条第2項認知症など心身の状況に応じ、福祉サービス関係者等と連携を保つ
資質向上の責務第47条の2環境の変化に合わせ、知識と技能の向上に努める
介護福祉士の義務と根拠条文(社会福祉士及び介護福祉士法をもとに作成)

あなたの場合は?

あなたが職場で聞いた利用者の話のうち、家族や友人に話したくなりそうな場面はありますか?そのとき、どう考えますか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 誠実義務:担当する人の尊厳と自立のため、その人の立場に立って誠実に仕事をする
  2. 秘密保持義務は介護福祉士でなくなった後も続き、違反は刑罰の対象
  3. 連携(福祉サービス関係者等)と資質向上(知識と技能の向上)も法律上の義務・責務

TERMSこのレッスンの用語

誠実義務Duty of good faith

担当する人が個人の尊厳を保ち、自立した日常生活を送れるよう、常にその人の立場に立って誠実に業務を行う義務。

秘密保持義務Duty of confidentiality

正当な理由なく、業務で知った人の秘密を漏らしてはならない義務。介護福祉士でなくなった後も続く。

資質向上の責務Duty to improve competence

環境の変化による業務の変化に合わせ、介護等の知識と技能の向上に努める責務。

LESSON 1-2 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 秘密保持義務について、正しいものはどれでしょう?

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正解: 2. 介護福祉士でなくなった後も守らなければならない
正解です。第46条は、介護福祉士でなくなった後も同様だと定めています。やめた後も秘密を漏らしてはいけません。

Q2. 介護福祉士の資質向上の責務の内容として、正しいものはどれでしょう?

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正解: 1. 環境の変化に合わせ、介護等の知識と技能の向上に努める
ここがポイントです。第47条の2は、社会福祉と介護を取り巻く環境の変化に合わせて、知識と技能の向上に努めるよう定めています。

日常の場面で考える

Q3. 介護福祉士のEさんは、利用者が最近もの忘れが増え、薬を飲み忘れていることに気づきました。法律の義務に沿った行動はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 記録し、必要なサービスにつながるよう関係する職種と情報を共有する
第47条第2項は、認知症などの心身の状況に応じてサービスが適切に提供されるよう、関係者との連携を求めています。業務として関係職種と共有することと、正当な理由なく第三者に漏らすことは別です。

レッスン1-2はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第1章 介護福祉士とは・試験のしくみ のレッスン一覧
  1. 1-1介護福祉士とは
  2. 1-2介護福祉士の義務
  3. 1-3受験資格のルート
  4. 1-4試験のしくみ
  5. 1-5学習計画

講座の目次(全12章)へ

出典(2件)
  1. e-Gov法令検索「社会福祉士及び介護福祉士法」(第32条・第42条・第44条の2〜第47条の2・第50条)
  2. 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験 資格制度の概要」(法の目的と根拠)