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第3章 社会の理解 ・ レッスン3-4

障害者総合支援法とは?障害福祉サービスと障害支援区分

約5分 ・ 公開日 2026-10-06

このレッスンの問い

身体に障害がある30歳の人が、自宅で入浴や食事の介護を受けたいとき。介護保険は使えると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

前のレッスンの復習(1問)

本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。

レッスン3-3から

Q1. 前のレッスンの復習です。地域包括支援センターが行う包括的支援事業に含まれるものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 1. 虐待の防止と早期発見など、権利擁護のための援助
正解は「権利擁護のための援助」です。介護保険法第115条の45第2項は、虐待の防止と早期発見のための事業などを包括的支援事業に含めています。

介護のことで困ったときの相談先

この講座は学習用で、個別のケースの判断はできません。家族の介護に困ったときや、高齢者への虐待かもしれないと思ったときは、次の公的な窓口に相談できます。確信がなくても相談できます。

命の危険があるときは110番や119番に連絡してください。出典: e-Gov法令検索「介護保険法」第115条の46、e-Gov法令検索「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」第7条・第21条

01目的は、尊厳にふさわしい生活と、共生する社会

障害者総合支援法は、障害のある人が尊厳にふさわしい生活を送れるよう、障害福祉サービスなどの支援を総合的に行う法律です。

正式な名前は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」です。第1条は、障害者と障害児が、基本的人権を持つ個人としての尊厳にふさわしい生活を送れるよう支援すると定めています。目指すのは、障害の有無にかかわらず、互いに人格と個性を尊重し合える地域社会です。

第1条の2の基本理念は、支援の考え方を示しています。その柱は、身近な場所で必要な支援を受けられることと、どこで誰と生活するかを選べることです。さらに、生活の障壁となる社会の事物や制度、慣行、観念などを取り除くことも掲げています。

02対象は、18歳以上の身体・知的・精神障害者と難病の人など

この法律の「障害者」は、18歳以上の身体障害者・知的障害者・精神障害者(発達障害者を含む)と、政令で定める難病などによる障害がある人です。

第4条第1項が「障害者」を定義しています。精神障害者には、発達障害者支援法の発達障害者が含まれます。治療方法が確立していない疾病などで、一定の障害がある18歳以上の人も対象です。

18歳未満の障害児も、この法律の支援の対象です(第4条第2項)。冒頭の問いの30歳の人は、介護保険の被保険者になる前の年齢です。こうした人の生活を支えるのが、障害福祉サービスです。

03障害福祉サービスの種類と、障害支援区分

障害福祉サービスには居宅介護・重度訪問介護・生活介護などがあり、必要な支援の度合は障害支援区分で示します。

第5条第1項は、障害福祉サービスとして居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、短期入所などを挙げています。自宅での入浴・排せつ・食事の介護は居宅介護です。視覚障害で移動が難しい人の外出に同行し、移動に必要な情報を提供するのが同行援護です。

障害支援区分は、障害の多様な特性や心身の状態に応じて必要な、標準的な支援の度合を総合的に示す区分です(第4条第4項)。区分は非該当と区分1〜6に分かれます。厚生労働省の資料では、区分6が支援の度合がもっとも高い区分です。

サービスおもな内容
居宅介護居宅での入浴・排せつ・食事の介護など
重度訪問介護重度の肢体不自由者などで常時介護が必要な人に、居宅での介護と外出時の移動中の介護を総合的に行う
同行援護視覚障害で移動が難しい人の外出に同行し、移動に必要な情報の提供や移動の援護を行う
行動援護知的障害・精神障害で行動に著しい困難がある人に、危険を回避するための援護や外出時の介護を行う
生活介護常時介護が必要な人に、主に昼間、施設で介護や創作的活動・生産活動の機会を提供する
短期入所介護する人の病気などのとき、施設に短期間入所して介護を受ける
おもな障害福祉サービス(障害者総合支援法第5条をもとに作成)

あなたの場合は?

あなたの身近に、障害福祉サービスを使って暮らしている人はいますか?その人が「どこで誰と暮らすか」を選べているか、考えてみましょう。

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 障害者総合支援法の目的は、尊厳にふさわしい生活と、共生する地域社会の実現
  2. 障害福祉サービスには、居宅介護・重度訪問介護・同行援護・生活介護・短期入所などがある(第5条)
  3. 障害支援区分は非該当と区分1〜6で、区分6が支援の度合がもっとも高い

TERMSこのレッスンの用語

障害福祉サービスDisability welfare services

障害者総合支援法第5条が定めるサービス。居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、短期入所、共同生活援助などがある。

障害支援区分Disability support level

障害の多様な特性や心身の状態に応じて必要とされる、標準的な支援の度合を総合的に示す区分。非該当と区分1〜6がある。

同行援護Accompanied outing support

視覚障害で移動が著しく難しい人の外出に同行し、移動に必要な情報の提供や移動の援護などを行うサービス。

LESSON 3-4 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 障害支援区分について、正しいものはどれでしょう?

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正解: 2. 非該当と区分1〜6に分かれ、区分6が支援の度合がもっとも高い
正解です。障害支援区分は非該当と区分1〜6に分かれます。厚生労働省の資料では、区分6が支援の度合がもっとも高い区分です。要支援・要介護は介護保険の区分です。

Q2. 障害者総合支援法の基本理念(第1条の2)に含まれる考え方はどれでしょう?

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正解: 2. どこで誰と生活するかを選ぶ機会が確保されること
ここがポイントです。第1条の2は、どこで誰と生活するかの選択の機会が確保され、地域社会で他の人々と共生することを妨げられないことを掲げています。

日常の場面で考える

Q3. 自宅で知的障害のある娘を介護している母親が、急に入院することになりました。娘が施設に短期間入所し、入浴や食事の介護を受けられるサービスはどれでしょう?

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正解: 2. 短期入所
短期入所は、介護する人の病気などで、施設への短期間の入所が必要な障害者等に、入浴・排せつ・食事の介護などを行うサービスです(第5条第8項)。

レッスン3-4はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第3章 社会の理解 のレッスン一覧
  1. 3-1介護保険のしくみ
  2. 3-2要介護認定とケアプラン
  3. 3-3地域包括支援センター
  4. 3-4障害者総合支援法
  5. 3-5高齢者虐待と権利擁護

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出典(3件)
  1. e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(第1条・第1条の2・第4条・第5条)
  2. e-Gov法令検索「障害支援区分に係る市町村審査会による審査及び判定の基準等に関する命令」(第1条 非該当と区分1〜6)
  3. 厚生労働省「障害者総合支援法における『障害支援区分』の概要」(区分6が支援の度合が高い)