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第9章 障害の理解 ・ レッスン9-2身体障害とは?障害の種類と身体障害者手帳、支援のポイント
約5分 ・ 公開日 2026-10-06
このレッスンの問い
見た目からは障害があると分からない身体障害はあると思いますか?
読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。
前のレッスンの復習(1問)
本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。
Q1. 前のレッスンの復習です。障害者差別解消法で、事業者に合理的配慮の提供が求められるのはどんなときでしょう?
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正解: 1. 障害のある人から、社会的障壁を取り除いてほしいという意思の表明があり、負担が過重でないとき
正解は1つ目です。差別解消法第8条第2項は、意思の表明があり、実施に伴う負担が過重でないときに、必要かつ合理的な配慮をしなければならないと定めています。
01身体障害者とは:別表の障害があり、手帳を持つ18歳以上の人
身体障害者福祉法第4条は、別表に掲げる身体上の障害がある18歳以上の人で、身体障害者手帳の交付を受けた人を身体障害者と定めています。
別表の障害は5つに分かれます。視覚障害、聴覚または平衡機能の障害、音声・言語・そしゃく機能の障害、肢体不自由、心臓・じん臓・呼吸器などの機能の障害です。どれも、一定以上で永続することが要件です。
5つ目には、政令(施行令第36条)が、ぼうこう・直腸、小腸、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫、肝臓の機能の障害を加えています。厚生労働省の資料は、これらの体の内側の機能の障害を内部障害とまとめています。
02身体障害者手帳:等級は1級から6級
身体障害者手帳は、身体障害者福祉法第15条に基づいて都道府県知事などが交付する手帳で、等級は重い側から1級〜6級です。
申請には、都道府県知事などが指定する医師の診断書・意見書が必要です。原則として更新はありませんが、状態の変化が見込まれるときは再認定を行うことがあります。厚生労働省によると、令和6年度末の交付者数は4,674,999人です。
令和8年版障害者白書は、身体障害者(身体障害児を含む)を約423万人と推計しています。2022年の調査では、在宅の身体障害者のうち65歳以上が71.2%でした。高齢の人の介護と、身体障害のある人の支援は重なり合っています。
03支援のポイント:外見では分からない障害もある
支援では、障害ごとの特性を知るとともに、外見では分からない障害があることを忘れず、必要な援助を本人に尋ねることが大切です。
視覚障害・聴覚障害のある人への伝え方は、4章で学びました。内閣府が2004年に障害のある人から募った声では、車いすだとちょっとした段差で前に進めなくなることが挙がっています。
内部障害については、外見では分からないため理解されにくいという声が多く寄せられました。臓器だけでなく全身の状態が悪く、疲れが取れないという声もあります。休憩の取り方など、必要な配慮を本人に確かめましょう。
障害の種類を超えて共通する声もあります。援助が必要かどうかを尋ねてから援助すること、介助者ではなく本人に話しかけることです。
| 区分 | おもな内容 |
|---|---|
| 視覚障害 | 視力や視野の障害で、永続するもの |
| 聴覚・平衡機能の障害 | 聴力の障害や、平衡機能の著しい障害 |
| 音声・言語・そしゃく機能の障害 | 声を出す、言葉を使う、かむ機能の喪失や著しい障害 |
| 肢体不自由 | 手足や体幹の機能の著しい障害など |
| 内部障害 | 心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう・直腸、小腸、免疫(HIV)、肝臓の機能の障害 |
あなたの場合は?
あなたが関わっている人の中に、見た目では分からない不自由さを抱えている人はいませんか?その人に、どんな声のかけ方ができるか考えてみましょう。
答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。
覚えるのはこの3つ
- 身体障害者は、別表の障害があり、身体障害者手帳の交付を受けた18歳以上の人(身体障害者福祉法第4条)
- 障害は視覚、聴覚・平衡、音声・言語・そしゃく、肢体不自由、内部障害に分かれ、手帳は1級〜6級
- 内部障害は外見で分かりにくい。援助の前に、必要かどうかを本人に尋ねる
TERMSこのレッスンの用語
身体障害者福祉法第15条に基づき、別表に掲げる障害があると認められた人に都道府県知事などが交付する手帳。等級は1級〜6級。
心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう・直腸、小腸、免疫(HIV)、肝臓など、体の内側の機能の障害。外見では分かりにくい。
身体障害者福祉法の別表に掲げる障害の1つ。手足や体幹の機能の著しい障害などで、永続するもの。
LESSON 9-2 の確認
確認問題(全3問)
本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。
Q1. 身体障害者手帳の等級として正しいものはどれでしょう?
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正解: 1. 重い側から1級〜6級
正解です。身体障害者手帳の等級は、障害の種類別に重い側から1級〜6級が定められています。
Q2. 内部障害に当たるものはどれでしょう?
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正解: 2. じん臓の機能の障害
じん臓の機能の障害は、別表の5つ目(心臓・じん臓・呼吸器などの機能の障害)に入る内部障害です。平衡機能は聴覚と同じ区分、そしゃく機能は音声・言語と同じ区分です。
Q3. デイサービスで、見た目は元気な心臓機能障害のある利用者が、体操の途中で「少し休みたい」と言いました。適切な対応はどれでしょう?
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正解: 2. 休める場所を用意し、どんな配慮が必要かを本人に確かめる
ここがポイントです。内部障害は外見では分からず、疲れやすさが理解されにくい障害です。本人の申し出を受け止め、必要な配慮を本人に尋ねます。
出典(8件)
- e-Gov法令検索「身体障害者福祉法」(第4条・第15条・別表)
- e-Gov法令検索「身体障害者福祉法施行令」(第36条 政令で定める障害)
- 厚生労働省「身体障害者手帳制度の概要」(障害の種類、1級〜6級、令和6年度末の交付者数4,674,999人)
- 厚生労働省「障害者手帳」(身体障害者手帳の再認定、申請の方法)
- 厚生労働省「障害者の範囲(参考資料)」2008年(別表の障害の種類を内部障害とまとめた整理)
- 内閣府「令和8年版 障害者白書」参考資料 障害者の状況(身体障害者約423万人、在宅の65歳以上71.2%〈2022年〉)
- 内閣府「障害のある当事者からのメッセージ」集計結果 4.肢体不自由(2004年募集)
- 内閣府「障害のある当事者からのメッセージ」集計結果 5.内部障害(2004年募集)