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第11章 介護過程 ・ レッスン11-2

アセスメントとは?情報を集め、生活課題をとらえる

約5分 ・ 公開日 2026-10-06

このレッスンの問い

「Cさんは食事を残すことが多い」。この一文だけで、Cさんに必要な支援を決められると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

前のレッスンの復習(1問)

本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。

レッスン11-1から

Q1. 前のレッスンの復習です。介護過程の定義として、研修資料が示しているものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 1. 利用者が望む生活を実現するために取り組む、科学的思考と実践のプロセス
正解は「科学的思考と実践のプロセス」です。アセスメント・立案・実施・評価の4段階を循環させるのでした。

01アセスメントは、介護過程の最初の段階

アセスメントとは、利用者が望む生活の実現に向けて、利用者が抱える個別の生活課題を、様々な視点から把握することです。

日本介護福祉士養成施設協会の研修資料は、アセスメントに含まれるものを3つ挙げています。情報収集、情報の分析・解釈・統合、生活課題の抽出です。

本人の要望だけでなく、介護福祉士から見て必要なことも把握します。表に出ているものだけでなく、その背景に潜むものもとらえます。

必要な支援とその理由を文章にし、利用者に関わる介護福祉職で共有することも求められています。平成30年の養成課程の見直しでも、介護過程におけるアセスメント能力の向上が掲げられました。

02情報は、本人の思いと、観察した事実の両方を集める

情報収集では、観察とコミュニケーション技術を使って本人と直接関わり、客観的情報と主観的情報の両方を集めます。

主観的情報とは、利用者の思いや考えのことです。客観的情報は、観察や記録などから得られる事実です。情報源としては、本人から集めることを大切にし、他職種や記録など周囲からも集めます。

資料は、事実をありのままとらえ、自分の解釈を入れないよう注意しています。意味づけをすると、情報が違ったものになってしまうからです。情報収集の様式は一定の枠組みで集めるのに役立ちますが、項目にない情報がもれる可能性もあります。

03分析・解釈・統合して、生活課題を言葉にする

集めた情報をつなぎ合わせ、今の状況がなぜ生じているのか、これから何が予測されるのかを考えて、生活課題を明らかにします。

このとき、自分の生活経験や価値観による思い込みや決めつけになっていないかを確かめます。資料は、ICFの生活機能モデルから生活をとらえ、「活動」と「参加」に注目する視点も示しています。ICFは第2章で学びました。

生活課題は、利用者を主語にして「〜したい」のように表します。本人が意欲的・主体的に取り組めるようにするためです。

生活課題が複数あるときは、優先順位を検討します。できないことだけでなく、できることや強みも含めて考えます。

主観的情報客観的情報
中身利用者の思いや考え観察や記録などから得られる事実
主な集め方本人とのコミュニケーション観察、他職種からの情報、記録
例「最近、ご飯がおいしくない」昼食の主食を半分残した(3日続けて)
アセスメントで集める2つの情報(日本介護福祉士養成施設協会「介護過程の展開方法B」研修資料をもとに作成。例は架空)

あなたの場合は?

身近な人の「最近元気がない」様子を思い浮かべてみましょう。本人の言葉と、あなたが見た事実を分けて書き出せますか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. アセスメントは、情報収集・分析・解釈・統合・生活課題の抽出を含む
  2. 主観的情報(本人の思い)と客観的情報(観察した事実)の両方を集める
  3. 生活課題は利用者を主語に「〜したい」で表し、思い込みや決めつけを避ける

TERMSこのレッスンの用語

アセスメントAssessment

介護過程の最初の段階で、利用者が望む生活の実現に向けて、情報を集めて分析し、生活課題を明らかにすること。

主観的情報Subjective information

利用者の思いや考えなど、本人が語ることから得られる情報。

客観的情報Objective information

観察や記録などから得られる、事実としての情報。

LESSON 11-2 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 研修資料が示す、アセスメントに含まれるものとして正しい組み合わせはどれでしょう?

答えを見る

正解: 1. 情報収集、情報の分析・解釈・統合、生活課題の抽出
正解は「情報収集、情報の分析・解釈・統合、生活課題の抽出」です。アセスメントは介護過程の最初の段階でした。

Q2. 次のうち、主観的情報にあたるものはどれでしょう?

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正解: 2. 「家に帰って庭の花を見たい」と話した
ここがポイントです。主観的情報は利用者の思いや考えです。体温や食事量は観察から得る客観的情報です。

日常の場面で考える

Q3. あなたは介護職員です。Dさんがレクリエーションに参加しないのを見た同僚が、記録に「Dさんは人付き合いが嫌い」と書こうとしています。アセスメントの考え方に沿った助言はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 見た事実をありのまま書き、理由は本人の話なども集めてから考える
惜しかった人も大丈夫です。事実に自分の解釈を入れると、情報が違ったものになります。思い込みや決めつけを避け、本人の思いも確かめます。

レッスン11-2はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第11章 介護過程 のレッスン一覧
  1. 11-1介護過程とは
  2. 11-2アセスメント
  3. 11-3立案・実施・評価
  4. 11-4事例で考える介護過程

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出典(2件)
  1. 公益社団法人日本介護福祉士養成施設協会「介護福祉士養成課程の教員の教育力向上に向けたモデル研修」科目8 介護過程の展開方法B(令和2年度社会福祉推進事業)
  2. 厚生労働省 社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会「介護福祉士養成課程における教育内容の見直し」(平成30年2月15日)